遺伝性のがんについて
がんは普通、非喫煙や食事などの生活習慣、体質的な要因、環境要因などが複雑にからみあって発病すると考えられています。
ですが、女性の代表的な乳がんや卵巣がんの中には遺伝性とされるものがあります。
それぞれのがんのおよそ10%が遺伝性とされます。
この文章を読んで心配になられる方、「家族にがんが多いので自分もなってしまうのではないか」と不安をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
当院の遺伝相談では、遺伝子が関与している腫瘍、それを知るための検査、ご家族への対応やご自身の検診など様々な問題について相談が可能です。
不安や困りごと、悩みごと、疑問など、自由にお話しいただけます。
出生前診断で異常が出たら
出生前診断とは、お腹の中にいる赤ちゃんに先天性疾患があるかどうかを調べる検査のことです。
よく知られているものには羊水検査や絨毛検査があり、最近ではNIPT(新型出生前診断)と呼ばれる検査もあります。
出生前診断は妊娠・出産における母体の健康保持、出産後の育児計画と将来の予測を立てることが主な目的で、有用な診断であることは確かです。
その一方で、ダウン症など先天性疾患があると診断された場合、妊娠継続か中絶かを選択する必要があります。
妊婦さんとご家族の方にとって非常にデリケートな問題です。
当院では出生前診断で異常と判定された場合の相談を行っています。
出産そのものに対する不安、出産後の社会的サポートなどについて臨床遺伝専門医の院長による相談が可能です。